やなせたかし先生 よさこい祭りについて 平成26年2月定例会 予算委員会

午後1時再開

○梶原副委員長
休憩前に引き続き会議を開きます。一問一答による質疑並びに一般質問を続行いたします。依光委員。あなたの持ち時間は80分です。御協力をよろしくお願いいたします。

○依光委員
お許しをいただきましたので、早速質問をさせていただきます。

1やなせたかし先生について
(1)やなせたかし先生への思いについて


昨年10月13日に、香美市出身の漫画家やなせたかし先生がお亡くなりになりました。改めまして、心よりの御冥福をお祈りいたします。

やなせ先生の代表作はアンパンマンですが、そのほかにも多くのキャラクターを生み出し、我が香美市にも13体のキャラクターをつくっていただいておりますし、高知県も多くのキャラクターをつくっていただいております。例えば高知県防災キャラクター、これは6キャラクターあるのですが、トラフ博士やじしんまんが有名で、南海地震対策に関する県のパンフレットには必ず使われており、防災教育の面でも子供たちにとって非常に親しみやすく、教育効果も上がるのではと思います。そのほかにも、歯の健康キャラクター、ハハハ3きょうだい、ごめん・なはり線全駅のキャラクターたち、そして高知の野菜11人きょうだいなどなど、まんが・コンテンツ課に調べていただいたところによりますと、高知県に関するもので55、市町村の地域振興、学校関係で26、そのほか民間企業の作品などもあり、本当に大きな御貢献をしていただいております。

また、昨年のねんりんピックよさこい高知2013でも、「ねんりん・こうち体操ソング~人生に恋して~」を作詞していただきました。

高知県は、平成23年11月3日に、やなせたかし先生を名誉県民として顕彰をしたところですが、私はこれらの偉大な御功績を、高知県としてこれからも伝え続けていってほしいと思うところです。

まずは知事に、やなせ先生に対する思いについてお聞きをいたします。

○尾﨑知事
まず、やなせ先生の御冥福を心よりお祈りを申し上げたいと思います。

やなせたかし先生には、まんが甲子園を初めといたしました、まんが王国・土佐の取り組みに対しまして多大なる御支援といいますよりも、本当に御指導をいただいてまいったところでございまして本当に感謝を申し上げたいと思いますし、また高知県の県行政に御協力いただきまして、さまざまな形でキャラクターをつくっていただきました。さらには県民の皆さんのいろんな思いに応えられて、さまざまなところでいろいろとキャラクターを御提供いただくなど、大変な、本県にとって本当にすばらしい御功績を残されたわけでございます。我々といたしましても、本当にお世話になったわけでありまして、本当に心から感謝を申し上げたいと、そのように思っております。

そういうことで、高知県の大恩人として、平成23年11月には、高知県で最初の名誉県民として顕彰させていただいたところでございます。先生の御功績をこれからもしっかりと引き継ぎ、後世に伝えていくようにしていかなければならないと、そのように思っています。作品を通じて勇気と希望を発信し続けた先生の志を我々としてもしっかりと受け継がせていただきまして、まんが王国・土佐の取り組み、こちらにつなげていきたいと、そのように考えておるところでございます。

○依光委員
ありがとうございます。

(2)アンパンマンミュージアムについて
 ア 入館者数増加への対策について


私は、やなせ先生の御功績を今後も伝え続けていくためには、香美市にやなせ先生の多大なる御尽力のもとで設立されたアンパンマンミュージアムと、やなせたかし記念館の詩とメルヘン絵本館のこれまで以上の活用ではないかと考えております。

これまでも観光施設として県のパンフレットなどで御紹介していただいていますが、改めて、やなせ先生の哲学を多くの人に知ってもらう拠点として再度位置づけて、継承していくことが必要ではないでしょうか。

現在、アンパンマンミュージアムは、建物を香美市が保有し、公益財団法人やなせたかし記念アンパンマンミュージアム振興財団が指定管理者として運営しておりますが、入館者数は減少傾向であり、その原因の一つは他県にどんどんオープンしているアンパンマンこどもミュージアムの影響があるのではと考えておりまして、平成19年に横浜、平成22年に名古屋、平成23年に仙台、そして昨年3月には神戸、またことし4月には福岡にオープンいたします。もちろん香美市のアンパンマンミュージアムと他県のアンパンマンこどもミュージアムはライバル関係ではなく、協力関係を結んでいるわけですが、広報力や企画力は太刀打ちできないなという感想を持っております。

他県のこどもミュージアムは、日本テレビ系の放送局が主体となって企業として運営をしています。一方、アンパンマンミュージアムは、香美市と指定管理者である公益財団法人が運営主体で、事業目的も漫画文化及び芸術文化に関する資料の収集、保存及び展示となっております。アニメ「それいけ!アンパンマン」の著作権は、絵本の株式会社フレーベル館、映像制作の株式会社トムス・エンタテインメント、そして日本テレビが管理していて、例えば鳥取県境港市のようなゲゲゲの鬼太郎によるまちづくりは香美市としてはできません。

しかし、やなせ先生の作品原画などは多数寄贈していただいており、やなせ先生の御恩に報いるためにも、しっかりとしたミュージアムの運営を行っていかなければと思います。

そこで、高知県として、名誉県民やなせたかし先生の業績を広く知ってもらい、日本中のアンパンマンファンの皆さんに高知に訪れてもらって原画や思想に触れてもらう機会をつくっていただくために、高知県の観光施策としてどのようなことを今後考えていくのか、文化生活部長にお伺いをいたします。

○岡﨑文化生活部長
今後とも多くの方々にアンパンマンミュージアムに訪れていただくため、現在、アンパンマンミュージアム振興財団を中心に、他の施設にはない、やなせ先生の原画のPRや来場者に対するおもてなしの徹底によるリピーターの確保などの取り組みを進めておるところでございます。

今後、県としましても、このミュージアムがやなせ先生の故郷にあって原画を持っているというこの強みを、観光やまんが王国・土佐のポータルサイト、また首都圏でのイベントなどを通じまして全国に向け積極的に情報発信してまいりたいと考えております。

○依光委員
ありがとうございます。アンパンマンのアニメを見ていまして、自分は、香美市の山々だ、高知県の山々だと思うんですけれども、やっぱりアンパンマン、版権がありまして、どこの土地だというようなキーワードではくくれないという話をされます。けれども、アンパンマンミュージアムというのは故郷に建てられたということをしっかりとPRしていただきたいと思いますし、昨年テレビで追悼番組をやっていたんですけれども、香美市のアンパンマンミュージアムが映るということはほとんどなくて他県のこどもミュージアムが映って、個人的には残念にも思ったので、しっかりとやっていただきたいと思います。

(2)アンパンマンミュージアムについて
 イ 施設整備およびメンテナンスについて


次に、アンパンマンミュージアムの今後の施設の維持、メンテナンスについてお伺いをいたします。

現在のアンパンマンミュージアムの管理者は香美市となっておりますが、平成8年の開館以来17年が経過し、空調などの設備は大規模改修が必要な状況となっております。

私は建物の価値も知っていただきたいのですが、このアンパンマンミュージアムを建てた建築家は、古谷誠章さん、八木佐千子さんの2名で、建築された年の2000年、日本建築学会作品選奨に選ばれており、入館者の中には建物自体を見に来るという方もいらっしゃいます。

さらに、お二人は先日、2013年度日本建築大賞を受賞されました。学校の建物で受賞されたわけですが、この賞は社団法人日本建築家協会が主催する賞で、選考基準はというと、建築設計の新たな展開に大きな可能性を感じさせる建築を公開審査により選定し、その作品の設計者を表彰するということです。余りすごさがわからないと思うので2013年度に競い合った建物を見ると、東京駅丸の内駅舎保存・復原、式年遷宮記念せんぐう館、東京スカイツリー・東京スカイツリータウンなどです。このようなビッグネームを抑えての大賞受賞です。有名な建築家の作品は、建築家を目指す学生にとっては非常に価値ある建物で、高知駅の内藤廣さん、雲の上のホテルの隈研吾さんなどの作品と同じように、アンパンマンミュージアムも、改めて学生にとって行ってみたい施設になることと思います。

このアンパンマンミュージアムにつきまして、現在は香美市の持ちものですが、将来的には県管理に格上げするなど、香美市の財政事情に関係なく、維持し続けていくことが必要だと思います。アンパンマンミュージアムの施設整備につきまして、香美市とどのような役割分担を行うのか、文化生活部長にお聞きをいたします。

○岡﨑文化生活部長
現在の施設は、やなせ先生から私財の御寄附をいただきました香美市により建設されまして、運営をされてきております。このことは、先生の故郷である香美市への深い思いを受けてのことでございまして、今後もこうした先生の思いに応えていくよう、まずは引き続き香美市により運営されていくことがふさわしいのではないかと、このように考えております。

なお、今後、施設整備への支援の要請があれば、観光部局など関係部局と連携をしながら支援を検討してまいりたいと考えております。

○依光委員
この建物も、香美市の宝であると同時に高知県の宝であると思いますんで、しっかりと受け継いでいただけるようよろしくお願いいたします。

(2)アンパンマンミュージアムについて
 ウ 寄贈原画の有効活用について


次に、アンパンマンミュージアムに寄贈された作品群の有効活用についてお聞きをいたします。

平成7年のアンパンマンミュージアム開館以来、当時の財団法人アンパンマンミュージアム振興財団は、やなせ先生よりアンパンマン作品を904点、そのほかの作品を150点いただいております。平成24年11月より公益財団法人となり、名称も公益財団法人やなせたかし記念アンパンマンミュージアム振興財団となりました。一般社団法人から公益財団法人になる際に少しお手伝いをさせていただいたのですが、その際に問題となったのが、作品の評価をどうするかということでした。

結論からいえば、作品は備忘価格ということで、1,054点が1,054円の評価となっており、貸借対照表にも、やなせ先生の作品群は1,054円として書かれています。この経緯を知る者としてやなせ先生の思いをお話しするならば、やなせ先生は御自分の作品に対して市場価格をつけることに対して非常に不快感を持たれていたということ。そして、これは関係者からお聞きしたことですが、漫画家の作品が美術品として高額に取引されるということに対する後輩への影響を考慮したということ。そして、財団の資産が膨大な金額となることでの運営上の影響をお考えになったということです。これは私の想像ですが、財団が急にお金が必要となった際に、作品が銀行担保になったり売却されることを危惧されたのではないかと思います。

やなせ先生がこの件に関しまして書かれた文章がありますので、やなせ先生の御遺言として、県幹部の皆様にも御理解いただいてほしいと思い、御披露させていただきます。

アンパンマンミュージアム振興財団から、僕が寄贈した作品たちに値段をつけてくれと言われた。しかし値段のつけようがない。それは次のような理由からだ。1、ミュージアムに寄贈した僕の作品は、ミュージアムに来てくれた人に見てもらうために制作したものであり、市場に流通させるために制作したものではない。2、ミュージアムに寄贈した原画等は、絵本や漫画、そのほかカレンダーやイラスト、ポスターなど印刷物のためのものであり、市場に流通するものではなく、絵画と同様に考えられるものではない。3、セル画にしてもアニメを制作する過程で生まれるものであり、一つのものとして市場に出るものではない。4、いずれにしても、僕が寄贈した作品は全てミュージアムに見に来てくれた人たちのためのものであり、絶対に手放さないようミュージアムとも約束している。5、ミュージアムに僕の作品を集めるために寄贈しているのであり、寄贈したものが値をつけて世間に出ることはあり得ない。以上のようなことから値段はつけられないが、顧問税理士より、そのような場合は備忘価格を付してはどうかとの助言を受けた。その説明に僕もなるほどと思った。したがって、僕が寄贈した全ての作品の評価額は備忘価格とする。僕の作品は僕の子供である。その子供たちに無理やり値段をつけろということ自体不愉快であることを申し添える。

以上、長くなりましたが引用させていただきました。

やなせ先生の御遺志は、多くの方に作品を見てもらうため、ミュージアムをおつくりになったこと。そして、その作品一つ一つを御自分の子供として永遠に大事にしてもらうように財団に託したと言えると思います。やなせ先生の作品は、広く知られたアンパンマンだけでなく、多くのイラストもあり、例えば雑誌「詩とメルヘン」や「いちごえほん」の表紙となったものもあります。香美市立美術館では定期的に企画展などで紹介しているところですが、やなせ先生の御遺志に沿って、もっともっと多くの方に実際に見ていただきたいと思うところです。例えば県内美術館での定期的な企画展や、県外への貸し出しなどもふやせないかと考えます。

また、作品の保存や展示をするアンパンマンミュージアムの展示室は、個人的には、もう少し設備投資をして大きくするなど改善できないかとも考えます。

やなせ先生の作品を高知県の貴重な財産として、振興財団、香美市とともに今後も管理していく御決意と財政的なサポートも含めた具体的な取り組み、そして多くの方に見てもらう工夫について文化生活部長にお聞きをいたします。

○岡﨑文化生活部長
やなせ先生の原画の管理につきましては、今後とも、先生の御遺志にお応えするよう、アンパンマンミュージアム振興財団を中心にしっかりと管理されていくものと考えておりますので、県としましても、香美市と連携をして可能な限りサポートをしていきたいと考えております。

また、管理だけではなく、寄贈していただいた原画を多くの方にごらんいただくことが先生の御遺志を引き継ぐことになると思います。振興財団では県外への貸し出しも現在行っておりまして、昨年も北海道にある美術館に100点余りの原画を貸し出し、多くの方が訪れたと聞いております。

県としましても、より一層県民の皆様にごらんいただける機会をつくっていけるよう、議員の御提案のように県立の文化施設での企画展の開催なども検討してまいりたいと考えております。

○依光委員
ありがとうございます。本当に原画を他県の方に見ていただくということは、やなせ先生の生誕の地が香美市、高知県であることも知っていただけますし、本当に原画を見るとやなせ先生のお仕事ぶりもすごくわかるので、ぜひそういうことは続けていっていただきたいと思います。

それと収蔵庫も香美市につくっていただいています。アンパンマンの大きな絵があって、写真撮影なんかをされたりする、お子さん連れのお母さんやお父さんを見るんですけれども――本当にやなせ先生の準備というか、本当に香美市のことを、高知県のことを思って、管理も大変にならないようにということで収蔵庫をつくってもいただいています。日の目を見ないと本当に意味がないと思いますんで、そういうところもしっかりやっていただきたいと思います。

(3)やなせうさぎとやなせキャラクター群の活用について

次に、やなせ先生のキャラクター群の活用につきましてお聞きをいたします。やなせ先生はキャラクターづくりの名人で、アンパンマンは、最もキャラクターの多いアニメとしてギネスにも登録されています。冒頭にお話ししましたように高知県だけでなく、県外の自治体や地域活性関係団体などにもたくさんつくっておられます。

私は、このキャラクター群は、やなせ先生の分身として生まれたやなせうさぎをお父さんとした家族とも言えるのではないかと考えております。以前フレーベル館の天野アンパンマン室長とお話しした際に、やなせ先生の残したキャラクター群をもっとPRしてほしい、高知県はアンパンマンだけでなく、もっとこのキャラクター群を活用してはとお話しいただきました。

天野室長が危惧されていたのは、やなせ先生が愛情を持って世に出されたキャラクター群が、行政の予算の都合や担当者の異動などにより活躍する場がなくなって忘れられ、世の中から消え去ってしまうということではないかと思います。高知県内のキャラクター群については県が今後とも大切に活用するにしても、県外のキャラクターについては、活用を要請するということは難しいのではないかと思います。

そこで、やなせうさぎを、フレーベル館、そしてやなせスタジオと話し合いの上で、振興財団と高知県がある程度自由に活用できるよう著作権を移譲してもらうことができないかと思うところです。

もちろん、やなせ先生の分身でありますからルールづくりはしておく前提です。振興財団と高知県がやなせうさぎのキャラクター使用について任せてもらうことができたなら、まんが王国・土佐を代表するキャラクターとして鳥取県のゲゲゲの鬼太郎と同じような働きが期待できます。例えば、県が予算を負担して、園芸農産物キャラクターとともに高知県野菜のPR活動をするなどすれば、やなせ先生が生み出したキャラクターであるという認知度も上げながら地産外商の取り組みができるのではと考えます。また、やなせうさぎの着ぐるみとともに、香美市のアンパンマンミュージアムやまんが甲子園を県外でPRするような話題づくりにも取り組んでいただきたいと思います。そして、県外で活躍しているキャラクター群と家族のきずなを深めることで、やなせ先生を通じた他地域との交流という可能性も、今後に残すことができます。

そこで、やなせうさぎの著作権について関係機関と話し合い、まんが王国・土佐を代表するキャラクターとして位置づけるお考えはないか、文化生活部長にお聞きをいたします。

○岡﨑文化生活部長
やなせうさぎに関しましては、先生御自身の分身として生み出されたものでございまして、こうした先生の意を受けて、やなせスタジオが著作権を管理し、やなせたかし記念館のキャラクターとして活動していると伺っているものでございます。

このため、まんが王国・土佐を代表するキャラクターという位置づけにはこだわらずに、これまで同様、まんが甲子園でやなせたかし賞のプレゼンターとして登場してもらうなど、やなせスタジオや、やなせたかし記念館の御理解と御協力をいただきながら、さまざまな場面で活用していきたいと、このように考えておるところでございます。

また、やなせ先生には大変たくさんのキャラクターを県や市町村などのために制作をしていただき、また御提供いただいております。先生の御厚意にお応えするためにも、こうしたキャラクターの一層の活用を図って、地域の活性化につなげていきたいと、このように考えております。

○依光委員
やなせうさぎの活用については、またいろいろとお願いをしていくことによって、大丈夫なもの、だめなものはあるかと思うんですが、働きかけはぜひしていただきたいと思います。やなせうさぎというのは、みんながすぐ、やなせ先生の分身だなとわかるし、実はアンパンマンにも登場するキャラクターです。そういう意味でも、知名度を生かすというか――県にもいただいているキャラクター群もいるんですけれども、余りやなせ先生がつくったということは知られていなかったりもするらしいので、もちろん絵を見たらやなせたかし先生の名前が入っているのでわかるとは思うんです。そういうところはまたしっかりと検討していただきたいと思います。

(4)やなせたかし先生を偲ぶ会について

最後に、4月19日に県民文化ホールで行われる予定のやなせたかし先生を偲ぶ会についてお聞きをいたします。

やなせ先生は生前、御自身の御葬儀に関して、来てくれた人を楽しませるような会に、とおっしゃられていたそうで、まさに多くの方が、やなせ先生らしいなと思われたのではないでしょうか。そして、その御遺志どおり、ことし2月6日の先生の誕生日に行われた東京での追悼会は「ありがとう!やなせたかし先生95歳おめでとう!の会」という名称で催されましたし、先日2月26日に関係者が集まって開催された、やなせたかし先生を偲ぶ会でも、知事、部長も参加されたのでよく御存じだと思いますが、楽しい会として運営されました。

私としましては、地元高知県としても東京に負けない会にしていただきたいし、やなせキャラクターを持つ県内外団体に広く呼びかけてもらい、盛大な会にしていただきたいと思います。

キャラクターを持つ県内外団体への呼びかけは、東京ではやっていないことですし、やなせ先生を顕彰するやなせたかし記念館を持つ高知県こそがやらなければならないことだと思います。例えば県内外のやなせキャラクターからやなせ先生宛てのメッセージをもらって県民文化ホールに掲示するなど、お金をかけずにできることもあると思います。このことは、多くの来場者にとって、広くやなせ先生のお仕事の偉大さを知っていただく場になると思います。また、さきにも述べましたが、やなせ先生がつくってくださった他地域との御縁を強くすることができるのではないかと考えるところです。

そこで、県は4月19日の会に当たって、実行委員会のメンバーとしてどのような会にするつもりか。また、県内外のやなせキャラクターの使用団体への呼びかけ、そしてやなせ先生がつくってくれた御縁を生かす企画づくりの意志について文化生活部長のお考えをお聞きいたします。

○岡﨑文化生活部長
4月に開催いたします、やなせ先生を偲ぶ会につきましては現在、主催いたしますアンパンマンミュージアム振興財団を初めとする6者でその準備を進めておりまして、県としましては敬意と感謝の気持ちを何よりも大切にしつつ、先生の御意向に沿った多くの県民の皆様に参加いただける盛大で楽しい会にしていきたいと考えております。

また、やなせキャラクターを持つ県内団体には出演のお声かけをさせていただいておりますし、県外の団体に対しましても御協力のお願いを検討してまいりたいと考えております。

振興財団におきましては、今後、先生のつくってくださったこういった御縁を生かす企画も検討されていくと思いますので、そうした折には県といたしましても振興財団に協力してまいりたいと考えております。

○依光委員
ありがとうございます。いろんなキャラクターがやなせ先生を囲んで、本当に高知県にしかできない会にしていただきたいと思いますし、やっぱり高知がルーツだなと思っていただけるように、本当に大変だと思いますけれど頑張っていただくよう要請をいたします。

2よさこい祭りなどについて
(1)商店街の活性化について


次に、かわりまして、よさこい祭りにつきましてお聞きをいたします。

昨年は、よさこい祭りが60回という節目で大きな盛り上がりとなりました。また同時に、今後の祭りのあり方についても議論が起こっているようです。よさこい祭りの主催団体であるよさこい祭振興会と事務局を担う高知商工会議所から、昨年、高知県、高知市に要望書が出されました。その中身は、祭りを総合産業として育成し、高知県観光としてのさらなる位置づけを、また本家よさこいとしての地位の確立とさらなる発展を目指し、産業振興計画に位置づけをなどという内容です。

高知県はよさこい祭りに関して指導監督する立場ではありませんが、よさこい祭りの議論が関係団体でなされる中で、私は、県としてできる応援はしっかりとやるべきではないかと思うところです。

そこで、私もこの議論に加わって意見を述べさせていただきます。

私は、よさこい祭りのさらなる活性化は、よさこい祭りの原点である商店街の活性化がベースになるべきであると思っております。そして、その前提のもとで、要望書にもあった産業振興計画に位置づけ、さらに「高知家」コンセプトとも絡めて、観光客の増加、地産外商、そして移住につながる施策を打ち出してはと考えます。

さて、私の知る範囲で、よさこいを将来に向けてどうするべきかという議論がスタートしのは、北海道のYOSAKOIソーランが第6回目にして高知のよさこいに対してチーム数でも踊り子の数でも勝った平成10年ごろからで、15年ほど前からではないかと思います。当時のYOSAKOIソーランの勢いはすごくて、そのころ東京で大学生活を送っていたときのことを思い出してみると、東京でよさこいといえば、イコール北海道であったように思います。実際に友達によさこいの話をした際には、ああ北海道のと言われたものでした。15年ほど昔は、YOSAKOIソーランに負けるなという思いが強くなり過ぎて、北海道は敵だ、北海道はよさこいではないというようなことも言われていたと思います。

今でも若干そういった声を聞いて悲しくなることもありますので、我が町香美市土佐山田町と北海道のきずなをまず御紹介したいと思います。このきずなは、私にとっての商店街活性化のヒントになりました。

旧土佐山田町とYOSAKOIソーラン祭りの出会いは、平成4年にさかのぼります。そもそもYOSAKOIソーラン祭りがスタートしたきっかけは、平成3年の第38回よさこい祭りを見た北海道大学の大学生がひどく感動して、北海道でも開催したいと考えたことから始まります。翌年の平成4年6月に第1回YOSAKOIソーラン祭りが開催されたわけですが、開催するまでに当時の高知県北海道事務所や高知県関係者がいろいろと協力したという物語は、本にもなって広く知られているところです。

さて、第1回の祭りを成功させた北海道の大学生120名は、本場のよさこい祭りに参加したいと考えました。そして、どこか高知県で受け入れてくれるところはないかと探したわけです。

今でも120名の受け入れは大変だと思いますが、当時土佐山田町が受け入れを表明し、交流がスタートしました。その後も、多分恩義を感じてくれたのでしょう、当時の実行委員会の学生たちが後輩たちにもきちんと伝えてくれていて、長らくYOSAKOIソーラン祭りでは特別待遇で迎えてくれました。今では、組織の再編で実行委員会との御縁は当時と比べれば細くなりましたが、それでもいまだに続いています。

また、北海道の市町村では、ソーラン節のふるさとということで積丹町が第1回からお手伝いをしており、第18回大会まで高知県知事賞、高知市長賞と並んでソーラン節のふるさと積丹町賞という賞が設けられていました。香美市土佐山田町と北海道積丹町は平成14年に姉妹都市を締結、平成7年からはヤーレンソーラン積丹町&香美市チームという合同チームとしてYOSAKOIソーラン祭り22回連続出場、香美市だけで数えれば21回なのですが、皆勤賞を更新し続けています。

高知県内でYOSAKOIソーラン祭りについて否定的な話を聞くと残念に思いますし、YOSAKOIソーラン祭りが生んだ唯一の姉妹都市交流として今なお交流が続いていることを、まずは知っていただきたいと思います。

さて、話を戻しまして、よさこい祭りの今後についてです。私は、よさこい祭りは商店街の活性化がベースになるべきだと考えていますが、このことはまさに原点の考え方で、よさこい祭振興会のホームページに、1953年、入交太兵衛氏が常議員会にて「商店街に顧客を呼び込むような、人が集まってくる何かをしよう」と発言したことが、よさこい祭りのルーツと紹介されています。私は、当時の経済人が考えた商店街の活性化は、現在の中心市街地活性化基本計画や東西軸エリア活性化プランというはりまや橋周辺から高知城、そして高知駅というコアのエリアだけではなく、高知城を中心として円を描くようにして広がる現在のよさこい祭りにおける競演場、東は菜園場、西は上町、南は梅ヶ辻、北は万々、愛宕という商店街全体を考えたスケールの大きいものでなかったかと思います。

そこで、まずは現在高知県が行う商店街の活性化に関する取り組みについてどのようなものがあるか、商工労働部長にお聞きをいたします。

○原田商工労働部長
商店街活性化の取り組みへの支援につきましては、県内各市町村で高知県こうち商業振興支援事業費補助金を活用していただいております。

この制度を利用していただきまして、新しい客層を呼び込むために商店街の中心的な施設で演劇を行うといったにぎわい創出のイベントや、他県にも広がりを見せておりますけれども、通常1,000円程度のランチが半額の500円でお得に食べられますパスポートを発行するといったような先進的な取り組みが行われているところです。また、商店街の空き店舗に出店される際の店舗の改装費等についても、この事業で支援を行っています。県内各地の商店街において事業が実施されておりまして、平成20年度から44件のイベントと46件の空き店舗への出店を支援してまいりました。

この補助金を有効に活用していただいた事例で最近特に注目された取り組みとしまして、大橋通り商店街が高知市内の小学生にさまざまな職業体験をしていただくイベントがあります。

このイベントでは、開催ごとに約800人の集客につなげるとともに子育て支援の面でも高い評価を受け、内閣総理大臣表彰の受賞にもつながっております。

今後も商店街への来街者の確保や売り上げの増加につながるよう、しっかり取り組んでまいりたいと思います。

○依光委員
ありがとうございます。演劇の取り組みは、私は知らなかったんですけれども、商店街、本当に高知で頑張っている商売人はいろんなアイデアもあるし、ネットワークもあるし、潜在力は非常に高いなと思っています。

(2)チャレンジショップについて

次に、チャレンジショップについてお聞きをいたします。

高知市の商店街は、高知城の城下町をベースに、歴史と伝統を受け継ぎながら各商店が一生懸命頑張っております。一方で、国道沿いに大きな駐車場を持ち、車で買い物や食事のできる県外資本のロードサイド店舗やイオン高知などという大規模店舗にお客さんをとられて、その経営は苦しくなってきております。しかし、これらの商店街のお店は人とのつながりを大切にした心の通う商店で、買い物だけではなく、会話も重要な魅力ではないかと思います。

私は、この「高知家」コンセプトともつながるこれらの商店街を何としても次世代に残さなければならないと思います。そのためには、歴史あるお店が頑張ることに加え、空き店舗となったスペースには、意欲のある新しく商売を始める人を呼び込まなければならないと思います。現在、高知市の京町では、チャレンジショップが運営されていて、新しい可能性が広がっていると思いますが、県としてこういったチャレンジショップについてどのようなサポートを行っているのか、商工労働部長にお聞きをいたします。

○原田商工労働部長
チャレンジショップは、新規創業を希望される方の育成を行いまして開業につなげるということで、商店街の空き店舗の解消を図ることを目的に、今、委員がおっしゃいました高知市の京町を初めとする県内3カ所で商店街の組合が運営をしております。この事業を通して、一人でも多くの方に開業していただけますよう店舗の家賃や光熱費等の経費を支援しますとともに、入居者の選定、それから店舗経営を指導する運営会議への参加など、商店街の皆様とともに、今、取り組みをしておるところでございます。

この取り組みによりまして、平成24年3月の事業開始以降、昨年末までに17名がチャレンジを終了され、アパレルファッション雑貨から自転車の専門店などと幅広い業種で10名の方が開業されておるところでございます。

さらに、この事業は高知県への移住と創業を希望する方を応援していくといった面でも非常に有効であるというふうに考えておりまして、来年度以降、商店街への移住促進にも有意義に活用していきたいというふうに思っております。

今後とも、意欲のある開業希望者の育成を進めることで、空き店舗の解消、それから商店街のにぎわいにつながりますようしっかり取り組んでいきたいというふうに思っています。

○依光委員
ありがとうございます。チャレンジショップの取り組みですけれど、成果を上げてきていると思っています。チャレンジショップに挑戦する起業家は意欲に燃えて頑張っていると思いますけれども、お客さんがいなければ商売にはなりません。県としては、通行中のお客さんがふらっと入ってくるように通行客やその商店街そのもののファンをふやす取り組みも、さらに議論していただきたいと思います。

(3)移住支援併設型・空き店舗改修事業について

次に、移住支援併設型・空き店舗改修事業についてお聞きをいたします。私なりの商店街活性化のアイデアでございます。私は、競演場ともなっている東のはりまや橋、菜園場、西の上町、升形、南の梅ヶ辻、北の万々、愛宕の7つの商店街の活性化のために、それぞれにチャレンジショップをオープンしてはどうかと思います。しかし、現状での通行量ではチャレンジショップをやるにしては厳しいと思いますので、まずは空き店舗を多目的で使える施設整備ができないでしょうか。

昨年、我が町土佐山田町で、1階をチャレンジショップ、2階をショートステイの移住者向けスペースとして活用できないかというアイデアが出されました。現在は、香美市商工会有志が協力して準備をしているところです。

この考え方をよさこいに応用するならば、よさこい留学生やよさこい移住者を呼び込むことができるのではと思います。よさこい留学生とは、ふだんは県外で仕事をしているが、よさこい祭りには、高知県チームに合流して踊る人のことで、有名チームともなると、本番前の二、三回、練習のために来高するとのことです。また、よさこい移住者は、高知県に魅せられて、高知で仕事を探して移住した方々です。こういった方々への行政支援というのはほとんどなかったと思います。

まず、よさこい留学生ですが、6月くらいから入れかわり立ちかわり2階のショートステイスペースに泊まってもらいます。ホテルより安く泊まれるようにすればニーズはあると思いますし、本県への移住にもつながると思います。

商店街にとってのメリットは、1階のスペースで、例えばよさこい写真展などの若い発想で企画を生み出してもらうことです。お金をかけずに商店街の魅力アップのアイデアがもらえます。

また、よさこい移住者には、例えば高知県内にあるよさこい祭り用衣装づくりの会社の地産外商活動を1階のスペースでやってもらいます。

よさこい移住者は県外のよさこい関係者のネットワークを持っていますので、県内事業者にとっては新規顧客の開拓に、移住者にとっては収入として、双方メリットのある関係が築けるのではと思います。こういった場合は、1階スペースはレンタルオフィスという活用方法となります。

そこで、高知県は移住に向けて移住促進事業費補助金を拡充しましたが、この補助金は、例えば高知商工会議所や商店街組合が主体となって、2階はショートステイスペース、1階はレンタルオフィスなど多目的に活用できるスペースとして整備する移住支援併設型・空き店舗改修事業についても補助対象になるか、産業振興推進部長にお聞きをいたします。

○中澤産業振興推進部長
私どもで所管をしております移住促進事業費補助金、これで支援をいたします移住あるいは中長期の滞在、それから交流といったようなことを目的とするハード事業につきましては、これまで実は市町村が事業主体である場合ということにしておりましたんですけれども、来年度から、これを法人格を持っているNPOなどの団体が実施主体となる場合も対象にすることを予定しております。

その場合は市町村を通じた間接補助ということになるわけですけれども、こうした運用の改善を予定しておりますので、お尋ねにありました商工会議所などが実施する事業につきましても、移住でありますとか交流であるとかそういった目的でもってかつ市町村が支援されるという場合には補助の対象になるものというふうに思います。先ほど商工労働部長のほうからお話がありましたけれども、チャレンジショップとかという目的あるいは商店街振興といったような目的とあわせて検討をいただけるものというふうに思います。

○依光委員
ありがとうございます。

もともと商店街の店舗というのは2階に住居部分があるということで、ある意味やりやすい形ではないかなと思いますんで、また議論を深めていっていただきたいと思います。

(4)ホーム商店街協定について

次に、よさこい祭りを通じたお客さんをふやす取り組みについてお聞きをいたします。これも商店街活性化のアイデアです。

先ほどから話をしております7つの競演場ですが、私は、県内外のよさこいチームとホーム商店街協定を結んでもらえないかと考えています。以前から、競演場のマンパワー不足を補うためにホームチーム制の話がありました。これは、運営難の競演場を各チームで支えようという発想で、チームから準備や片づけに1人ずつ人を出してもらうというものです。

私のホーム商店街の発想は、サッカーのJリーグが、我が町のチームということで、まちづくりとも一体となってサッカーチームを運営していることを念頭に置いておりまして、県内外のよさこいチームが、7つの商店街を我が商店街として応援していくような取り組みです。

昨年の第60回よさこい祭りは、2万人の踊り子のうち5,200人が県外の踊り子で、チーム数も全体の3分の1に当たる69チームが県外チームでした。この69チームの中から、連続出場をしているチームに呼びかけて、商店街とのホーム商店街協定を結んでもらいます。連続出場しているチームには恐らくどこかの商店街とは強いきずながあると思いますので、人間関係をベースにして働きかけたらと思います。

県外チームヘのメリットとしては、よさこい本番時の宿泊先の手配や地方車のあっせん、またお弁当の手配や休憩所の設置を商店街にお願いできること、商店街にとっては、例えばお弁当屋さんは短期間ではありますが利益につながるのではと思いますし、締結したチームの特産品を販売すれば、お客さんを呼び込むための新たな魅力づくりにもなります。

また、このホーム商店街協定は地産外商にも効果を発揮します。先ほど香美市と積丹町の20年にわたる友情をお話ししましたが、経済交流もあって、6月の積丹町、味覚祭り、10月の香美市、刃物祭りでは、それぞれの物産展に出店して、地産外商の取り組みを行っております。つまり、ホーム商店街協定は、商店街の活性化や、地産外商の拠点としての新たな販路開拓も期待できます。

ホーム商店街協定を想定している県外チームは、その出身県に根づいたよさこい祭りにも参加もしくは主催している場合が多いので、そのコネを利用して、高知県をPRするような取り組みもできるのではと思います。実際に、東京の原宿表参道元氣祭スーパーよさこいでは、高知県の物産展が大盛況で、基本的によさこいを通じた高知県ファンが多いわけですから、潜在顧客の多い物産展となります。

そこで、高知県は他県のよさこい祭りとのきずなを深めていくホーム商店街協定の締結についてよさこい祭振興会に働きかけるお考えはないか、観光振興部長にお伺いをいたします。

○久保観光振興部長
委員の御提案につきましては、競演場となる商店街と県内外のチームの双方の課題をそれぞれ補うことのできるお考えであると思います。

こうした中、個々の商店街と個々のチームとの間で、どのような仕組みにすればお互いに負担感が少なく、よりメリットを生じるようになるのか、先を見越した対応が重要だと考えます。

一方で、お話にありました香美市と積丹町との交流のような行政も含めたパイの大きい地域間の交流の場合は、マンパワーなどの制約も少なく、商店街の活性化のみならず、観光振興や地産外商にもつながっていく可能性も高いのではないかと思います。

こうしたことを踏まえまして、よさこい祭振興会の協議の場には県や高知市とともに商店街の代表の方々も参加しておりますので、まずはそうした場で関係者の皆様に御意見をお聞きしてみたいと思っております。

○依光委員
ありがとうございます。また、前向きに取り組んでいただければと思います。

(5)よさこい祭りのブランド戦略について

次に、よさこい祭りのブランド戦略についてお聞きをいたします。

昨年4月に、高知市商工観光部観光振興課が窓口となって、よさこいサミットという催しが開催されました。北海道のYOSAKOIソーラン祭り、宮城のみちのくYOSAKOIまつり、東京の原宿表参道元氣祭スーパーよさこい、愛知のにっぽんど真ん中祭り、京都の龍馬よさこい、長崎のYOSAKOIさせぼ祭り、県外の6つのよさこい組織が集まりました。私は、この取り組みを非常に評価しておりまして、高知県が音頭取りとなって今後も連携してよさこい文化のさらなる発展ができないかと考えているところです。

そもそも高知県民にとっては、よさこいを全国に広めようという発想はなかったわけですが、これだけの大きな輪が広がった今となっては、このネットワークを高知県の発展にもつなげていくような戦略を練ると同時に、永遠に高知が音頭取りできるよう、どこにもまねできないブランド戦略を早急に立案すべきと思います。

そこでまず最初に、ブランド戦略の前提として、高知県に県外の踊り子が来たいと思う理由は何でしょうか。私は、高知独特の町全体の盛り上がり、そして踊り子を応援する土佐人の温かさであると思います。このことが踊り子の感動となって、よさこい文化が各地に飛び火するエネルギーとなっています。

この踊り子の感動をもう少し解説すると、よさこいとは、踊り子一人一人が、自分こそが主役だと、衣装や髪形などを整えて多くの人に見てもらう祭りである。そして見てくれている人が大きな声援を送ってくれるから、踊って気持ちがいい。ですから、高知がどこにも負けないよさこいの聖地であり続けるためには、競演場、演舞場に大勢のお客さんがいて、踊り子の自己主張を声援によって満足させることが生命線となります。反対に言えば、地域経済や商店街のパワーダウン、人口減少やファン離れによって声援が少なくなれば、他県の踊り子にとって、高い交通費、宿泊費を負担して高知に来てまで踊るという魅力はなくなります。

高知がよさこいの聖地であるためにはお客さんの数を維持し続けなければいけませんし、ふやす取り組みも考えなければなりません。例えば長く競演場、演舞場にとどまって声援を送り続けてもらうために、無料で休憩できるスペースや椅子の設置が考えられます。また、数年来の課題である昼間はがらがらと言われる桟敷席を埋めるために、スタンプカードをつくって競演場、演舞場の幾つかを回ったら桟敷席の自由席をプレゼントする取り組み、また先ほどのホーム商店街協定が実現したなら、各地の物産展を開催してもらい、商店街独自の魅力をつくり出して新たなお客さんにアピールするなど、今こそ、官民協働で知恵を出すべき時期に来ているのではないかと思います。

そこで高知県として、競演場、演舞場に観客を呼び込むことが高知県ブランドの生命線であるという考え方についてどう考えるか、またそうであるならどういった施策を考えるのか、観光振興部長にお聞きをいたします。

○久保観光振興部長
よさこい祭りの魅力は、その自由な雰囲気と、踊り子と観客の近さやその近さから来る一体感であり、多くの競演場や演舞場による町全体の盛り上がりだと思います。お話にございました競演場や演舞場に観客を呼び込むことは、よさこいといえば高知というブランド戦略を進める上で大変重要で欠かすことのできない視点だと思います。このため、委員のお話のようなさまざまな取り組みを積極的に行っていく必要があります。そして、そのためにはよさこい祭りに関係する多くの皆様の力を集めていかなければなりません。

このようなことから、県や高知市、競演場や演舞場の運営を行っている商店街の代表者を含めた多くの関係者による議論の中で十分に協議をしてまいりたいと考えております。

○依光委員
ありがとうございます。本当にお客さんの応援というのが踊り子にとっても非常に魅力的ということだと思いますし、私も御縁があって北海道に行くようになって、違いというのがわかりました。やっぱり北海道は、広過ぎてお客さんが遠いといいますか、やっぱり高知のほうが魅力的だなと、御縁がある北海道ですけれど本当にそう思います。また実際に北海道の皆さんあるいは県外から北海道で踊っている皆さんに聞いても、やっぱり高知に行ってみたいというのはみんな思っていることだそうです。

ですから、そういう、高知に来てみたいという期待も大きいので、来たときに期待を裏切らないような盛り上がりを今後もぜひ続けていただきたいと思いますし、また議論も進めていただきたいと思います。

(6)高知よさこい情報交流館について

最後に、高知よさこい情報交流館の活用とその位置づけについてお聞きをいたします。

高知よさこい情報交流館は、昨年4月のオープン以来、入館者数を順調に伸ばしており、県外のよさこい関係者にとっては必ず訪れる場所になってきているようです。

私は、高知市が運営するこの交流館の機能を拡大させ、県外チームとの対外窓口機能を一元化すべく県も支援してはと考えます。特に、地産外商公社との情報共有は重要です。

窓口機能については3つ、1つ目は、県外チームにとっての事務所機能。

先ほどホーム商店街協定の御提案をさせていただいたわけですが、同じ発想でこの交流館を県外よさこいチームにとっての高知県における事務所となってもらいたいと思います。例えば、北海道のチーム関係者が来た場合に、チームごとのノートが預けられていて、自分のチームヘのメッセージを書くことはもちろん、ほかのチームにもメッセージが書けるようなことができる仕組みをつくれば、ノートを設置するスペースは要りますが、高知に来たら必ず行かなければならない場所となります。また、このことを通じて交流館と各チームとがきずなを深め、他県のよさこいの歴史なども収集すれば、よさこい全般に関する資料館の機能も持ち、学問的に検証するようなことも将来的にはできるのではないかと思います。

2つ目は、他県のよさこい祭りを応援する機能。

これは高知県知事賞の申請窓口になってはということで、そのやりとりの中で、高知県とのきずなづくりと同時に県外のよさこいに関する情報収集も担ってもらいます。祭りの時期や規模など一元化できれば、例えば高知県知事賞を渡しに行く際に、高知県の観光パンフレットを配る、「高知家」キャンペーンをPRして高知県産品や移住の取り組みを紹介するということも、戦略を練りやすくなります。また、他県のよさこい関連祭りに物産展などの設置があるのであれば、地産外商公社に情報提供し、高知県企業の参加を働きかけることもできるのではと思います。また、高知県人会の皆さんと交流することも大切で、各地のよさこい祭りの際に高知県人会を開催するようなシステムをつくることができれば、県人会の活性化、情報交換機能のパワーアップにもつながるのではと思います。ちなみに、北海道県人会は毎年YOSAKOIソーランの時期に大懇親会を行っております。

3つ目は、県外派遣チームのサポート。

私の香美市も毎年チームを北海道に派遣しているわけですが、遠征費が膨大になることから一度は派遣中止の話もありました。昨年は、リョーマの休日の宣伝を地方車に大きく描いて出場しましたが、その際にはコンベンション協会よりタイアップ広告に協力をしていただき、大変助かりました。県外に遠征するチームは、高知県のよさこいをPRし、観光振興にも貢献をしておりまして、台湾のランタンフェスティバルでは、台湾観光客の増加という大きな位置づけもされております。現在は、県内チームがそれぞれの資金で県外遠征をしているわけですが、高知よさこい情報交流館で情報を集め、地産外商などに効果が上げられるということであれば、県がPR大使と位置づけて補助要綱をつくった上で遠征費の補助をしてもよいのではと思います。

これら、県外チームにとっての事務所機能、他県のよさこい祭りを応援する機能、県外派遣チームのサポートの3つの機能を、県の東京事務所、名古屋事務所、大阪事務所、そして地産外商公社とのネットワーク構築も含め、高知よさこい情報交流館の機能として、高知市、よさこい祭振興会に提案するお考えはないか、観光振興部長にお伺いをいたします。

○久保観光振興部長
委員御提案の高知よさこい情報交流館の機能の充実につきましては、県外チームの利便性の向上だけでなく、よさこい祭りの面的な広がり、ひいては本県のよさこい祭りのさらなる発展につながる御提案だと思います。

そのような観点から、施設の設置者であります高知市を初めよさこい祭振興会にお伝えしますとともに、先ほど申し上げましたように、よさこい祭りの発展に向けた多くの関係者による議論の中で一体的に協議してまいりたいと考えております。

○依光委員
ありがとうございます。前向きな答弁だと受けとめました。

よさこい情報交流館ですけれど、県外の方が来て、うちの祭りがあったとか地図上に示されていたらやっぱりうれしいと思いますし、来たんだぞというようなことも残していきたいというのはやっぱり人情としてあると思います。ですので、ノート一つ置くだけでもそれなりに効果はあると思います。また、どういう形の組織運営にするかはわからないですけれど、商工会議所の負担を減らすという視点でも、どっかが何かそういう対外窓口を一括して管理できれば、さっき御提案もさせてもらったんですけれど、地産外商であるとかそういう戦略的な取り組みもできるはずなんです。

ただ、情報が眠っていて残念というのがあって、情報をどう一元化するか、そこは県もサポートできるんではないかと思います。

それと高知県知事賞、これは非常に喜ばれていまして、今どれくらい知事賞が出ているかもよくわからないんですけれども、やっぱり高知県に対するリスペクトというか愛情があります。北海道からなくなってしまったのがちょっと残念なんですけれども、やっぱりそういうところも高知県として何か戦略的なことを考えれば、もっと違う展開が出てくると思います。ありがとうございました。

3物部川について
(1)物部川清流保全計画の成果について


最後に、物部川について質問させていただきます。

物部川は我が香美市のまちづくりにとって非常に重要な存在でありまして、旧土佐山田町、香北町、物部村の3町村合併の地域的まとまりの根拠であり、合併して生まれた香美市は、物部川を生かしたまちづくりに取り組んでいるところです。また、物部川の恩恵は、下流域の香南市はもちろん、17世紀の野中兼山以来の農業用水路によりまして南国市にももたらされ、3市のつながりも生み出してくれています。

一方で、物部川を取り巻く状況は厳しく、特に濁水の問題は深刻で、茶色く濁った川を見て、仁淀川の美しい川を表現した仁淀ブルーと比較して物部ブラウンと言われたりもしています。私は、この濁水の問題を解決していくには環境に対する住民の意識向上が不可欠だと思っております。濁水の原因に関しては森林の山腹崩壊が考えられ、ここ数年の集中豪雨は相当なダメージを与えていると思います。ダムとの共生を選んだ我々住民は、少しでも濁水を減らすため、上流域での森林整備の取り組み、そして農業濁水についても代かきの際の排水対策など、具体的な対応を進めているところです。

高知県は、平成20年7月に物部川清流保全計画を策定し、物部川清流保全推進協議会の活動を通じて、活発な勉強会とともに、学校教育の現場やシンポジウムを通じた市民への取り組みの紹介など、物部川を再生すべく取り組んでいるところですが、その活動によってどのような成果が出てきたのか、林業振興・環境部長にお聞きをいたします。

○田村林業振興・環境部長
物部川清流保全推進協議会では、主な活動といたしまして、濁水対策、環境学習、ごみ対策を進めるとともに、こうした活動や清流の保全についての広報計画をあわせて行っております。

具体的には、お話にもございましたけれども、濁水対策として地元JAや地元農家などと行政が協働し、できるだけ少ない水で代かきを行う浅水代かきを普及するための実演勉強会の開催や、田んぼの土や濁った水が流れるのを防ぐ止水板を作成し、農家に配布する取り組みを行っております。環境学習といたしましては、親子を対象として水質調査や川の生き物の観察、遊びなどを行う物部川環境学習会、あるいはアユ産卵場の見学会やアユの一生を学ぶ野外学習などを住民組織と企業、行政が協働して開催をしております。また、ごみ対策としては、国土交通省高知河川国道事務所や地域活動団体とのタイアップによる一斉清掃などを実施しております。これらの取り組みにつきまして、シンポジウムやイベントの機会を活用してPRも図っております。

こうしたことによりまして流域関係者の意識が高まり、協働で清流活動に取り組む事例が増加してきているほか、将来、物部川の再生の先頭になって取り組んでもらいたい子供たちへの啓発も進みつつあり、清流保全の土壌づくりも、徐々にではありますが進んできているのではないかというふうに考えております。

○依光委員
ありがとうございます。

(2)物部川における環境学習支援の取り組みについて

次に、県の物部川における環境学習支援の取り組みについてお聞きをいたします。

私は、先ほども質問させていただきましたが、美しい物部川を次世代に伝えていくには、物部川についての理解を深めるため、子供のころからしっかりと学ぶべきであると考えております。そしてその際に、県内では物部川でしか学べないカリキュラムとして、例えば県の発電施設や野中兼山の農業用水の歴史をまとめて学ぶ総合学習という新しいカリキュラムができないかとも考えます。

そこで、全国的に知られている栃木県那須塩原市の那須野ヶ原土地改良区連合が行っている環境学習について御紹介いたします。この土地改良区は、小水力発電施設5つ、太陽光発電施設1つを管理し、那須野ヶ原用水ウオーターパークという展示遊歩道を運営して、再生可能エネルギーの利用拡大と環境意識の向上を目指した自然エネルギー教育を推進しています。また、明治以来の荒れ地を開拓していったという開拓の歴史も学べます。また、この土地改良区は売電収入で組合員の賦課金を半分に縮減しているということで、農業経営の面からも参考になります。

私は、将来的には、この那須野ヶ原土地改良区連合の取り組みを、野中兼山以来の農業用水と明治以来の水力発電の歴史がある香美市において、山田堰周辺を整備することで、同じような取り組みができないかと考えているところです。そのためには、物部川といえば環境学習と連想してもらえるよう、小さな事例を積み重ねることで機運を盛り上げていくことが必要だと思っております。

そこで、現在県として物部川における環境学
習に関してどのような支援を行っているのか、林業振興・環境部長にお聞きをいたします。


○田村林業振興・環境部長
物部川をテーマとしました子供たちの環境学習は、流域の自然や物部川を取り巻く自然環境、それにかかわる問題に気づき、関心を持ってもらい、山、川、海のつながりを念頭に置いた流域の環境保全に向け、実践する力をつけてもらいたいとの観点で支援に取り組んでおります。

具体的に、お話にありましたような小水力発電をテーマとした環境学習ということはまだ行っておりませんけれども、物部川を取り巻く自然環境や生態系を実感できる体験型環境学習の機会の提供や、学校への支援として環境学習の活動事例を取りまとめたプログラム事例集を作成し、流域3市の各小中学校に配付をしております。また、森林環境税を財源といたしまして、流域の小学校が行う河川環境調査活動ですとか環境学習を支援しております。

これらの取り組みによりまして、物部川や流域の森林の大切さを再認識し、流域の環境問題に気づき、関心を持つようになったとともに、環境を守り育てる気持ちを多くの小中学生に持っていただけたのではないかというふうに考えております。

○依光委員
林業振興・環境部の皆さんにも本当にお世話になって、鹿対策も含めて物部川では環境学習というのは本当に進んでいるなと思っていますし、物部川をきれいにする活動をもっともっと広めていきたいと思います。

(3)小水力発電における産学官連携の取り組みについて

次に、小水力発電における産学官連携の取り組みについてお聞きをいたします。香美市は、国分川水系ではありますが高知県初の水力発電所である平山発電所が明治42年に稼働し、現在は、新改発電所、穴内川発電所が現役で稼働しています。そして物部川水系では、高知県公営企業局の3つの発電所に加えて、住友共同電力株式会社の仙頭発電所、五王堂発電所、川口発電所の3つの発電所が稼働しております。

香美市は、認定NPO法人環境エネルギー政策研究所の研究によれば、域内の地域的エネルギー需要を再生可能エネルギーでどれだけ賄えているかという指標において42.5%と高い値が発表されております。つまり香美市は、自然エネルギー自給率42.5%ということです。ちなみに高知県内で10%を超えているのは香美市を含め7町村しかありません。

香美市は、甫喜ヶ峰の風力発電所もあわせて、自然エネルギーが豊富な町と言えますので、高知工科大学の小水力発電を専門にしている大学教授とも連携しながら新たな産業育成に取り組むなど、今後も発電を担うダムときちんと共生して、環境を売りにしながらまちづくりを行っていくべきと考えています。

また、先ほどお話しした那須野ヶ原土地改良区連合の事例では、機械設備のメンテナンスを地元企業に安くやってもらったり、水路のごみを取り除く自前の除じん器を開発したりと、地域へお金を落とす取り組みも進めています。

そこで、県は産業振興計画の連携テーマにおいて新エネルギーを産業振興に生かすため、小水力発電の導入促進に取り組むこととしていますが、産学官連携会議では現在どのような議論が進んでいるのか、商工労働部長にお伺いをいたします。

○原田商工労働部長
産学官連携会議の新エネルギー部会では、今委員おっしゃいました小水力発電に関する県内企業によるものづくりの可能性などについて検討を進めてきております。

この部会では、他県の事例も参考にしながら、用水路などで利用する小規模のマイクロ水力発電機の開発について協議もしてきております。

ただ、発電機の購入でありますとか設置に係ります初期投資に見合うだけの発電量を期待することがなかなか難しいというようなこともございまして、費用対効果をどのような方法で解決するのかといったようなことが今大きな課題になっておるとお聞きしております。一方、県内では落差を生かした方法での小水力発電に取り組もうとする動きもありますので、今後、新エネルギー部会ではこうした動きを具体的な事例として、今委員の話もありましたけれども、その発電機のほうに流れてくるごみを自動的に取り除く装置といったことなど、発電設備の周辺の機器を開発していこうということで、そういった可能性についても今後検討していこうというふうな議論になっております。

(4)土地改良区の取組について

○依光委員
次に、物部川を水源とする農業用水路を管理している山田堰井筋土地改良区の取り組みについてお聞きをいたします。

山田堰井筋土地改良区は、40キロメートル余りの水路と100カ所を超える水門等の維持管理をする一方、水源涵養林を確保し、保水力の向上に努めるとともに、農業用水の水質検査を定期的に実施するなど、常に組合員である農家の方々のことを念頭に取り組んでおられます。さらに、農業水利施設を活用しての小水力発電導入に向けての取り組みも、改良区の運営の健全化と組合員の負担の軽減につながるとともに、CO2の削減にも寄与するとの考え方から、役職員の方は中四国農政局や四国電力、四国経済産業局に再三足を運び、勉強を重ねるなど、懸命の努力をしております。

このような土地改良区の取り組みをどのよう
に評価しているのか、農業振興部長にお聞きをいたします。


○杉本農業振興部長
土地改良区が管理いたします水路は、農業者にとりまして効率的で安定的な農業を展開する上で欠くことのできないものというふうに考えております。また、水路は農地を潤すだけでなく、生活用水や水辺空間など地域住民が享受する公益的な機能も有しているというふうに認識しております。

このように水路の維持管理を担っております土地改良区は、農業者だけでなく地域住民にも貢献する大きな役割を果たしているものと評価しているところでございます。

県内最大の受益面積と組合員で構成されております山田堰井筋土地改良区では、水路の維持管理だけでなく、物部川の水源涵養や地域住民との交流イベントなどにも取り組み、公益的な役割も担っていると考えているところでございます。小水力発電によって得られた収益を老朽化が進む水路の維持管理費に充当することで、経営の健全化や組合員の負担軽減だけでなく、公益的な機能の確保にもつながるものと考えております。

今後とも、地域に貢献する土地改良区として重要な役割を果たしていただきたいというふうに考えております。

○依光委員
ありがとうございます。山田堰の土地改良区について、本当に理解していただいていると感じました。

(5)小水力発電の収支計算について

次に、地域用水環境整備事業による小水力発電に対する県の補助についてお伺いをいたします。

この件につきましては、昨年12月議会において溝渕健夫議員が質問し、農業振興部長は、土地改良区の試算では20年間で1億円余りの収益が出ることを理由に、補助はしなくても十分に採算性があると答弁されたところです。

一方、土地改良区では収支計算について改めて検証したと聞いていますが、その内容は把握しているのか、農業振興部長にお聞きをいたします。

○杉本農業振興部長
小水力発電の導入において、採算性の確保、これは重要な判断材料の一つで、そのもととなるのが収支計算だと思っています。改めて検証された結果につきましては、昨年末に私自身が土地改良区の方とお会いしたときにいただきました。以前にいただいておりましたコンサルタントの成果品では20年間でおよそ1億1,000万円の収益が見込まれておりましたけれども、改良区がこの成果品をもとにより現実的な実証を行ったということで拝見いたしました。

発電量の見直しにより減収になったことや附帯工事などが増額しましたことから、20年間で見込まれる収益がおよそ2,600万円になったとお聞きし、驚いたところでございました。

(6)地域用水環境整備事業における県の補助について

○依光委員
私は、農業だけでなく地域の環境も支える上で大きな役割を果たしている土地改良区の健全化は喫緊の課題であり、小水力発電導入に対しても県も積極的に補助をすべきであると考えますがどうか、農業振興部長にお聞きをいたします。

○杉本農業振興部長
水路の老朽化が進んで、維持管理費の増加が運営上の課題になっていることは認識しております。

小水力発電によりまして、その収益を維持管理費に充当することで、経営の健全化や組合員の負担軽減、さらには公益的機能の確保にもつながるものと考えております。

しかしながら、先ほど申し上げました収益では維持管理費の節減は十分ではないのではないかというふうに思っております。水路の維持管理は、公益的機能を支えていることから、県としても一定の支援を行うことも必要ではないかと考えております。

今後とも、計画の内容、そして収益性など、実施に向けて協議しながら、県として支援の検討を進めてまいりたい、このように考えております。

○依光委員
12月の溝渕先輩の質問からいろいろ計算もしていただいたということで、先ほど支援の方向にということで御答弁いただいたと思いますが、支援の方向ということでよろしかったでしょうか。もう一回、確認をお願いします。

○杉本農業振興部長
今後とも、発電の方法、そして発電量、そして建設費用、維持管理費、こういうものにつきまして、より詳細に詰めさせていただきます。そのことによって、公益性があることは我々も承知しております。そして、その上で収益性が低いということになれば、一定の支援をする必要があろうかと思います。

ですから、まずは今の内容について詰めさせていただき、その上で前向きに支援を検討していきたい、このように考えております。

○依光委員
部長からは前向きな御答弁をいただきまして、また小水力発電につきまして応援していただけるというメッセージをいただきました。ありがとうございます。

12月の議会から、担当課長も含めていろいろと汗をかいていただいたことも承知しておりますし、部長は今期で退任となりますが、大きなチャンスを物部川に残していただいたんだと思っています。

先ほども話をさせていただきましたけれど、やっぱり香美市は自然エネルギー、本当に従来からたくさんありますし、何としても小水力発電を物部川でやっていただければ、これからの環境学習、また那須の事例もありますけれども、そういったところにも負けないようなものができるんではないかと思っていますし、またしっかり自分も頑張っていきたいと思います。

質問は全て終わったんですが、1点だけ、やなせ先生の関係です。

やなせ先生のお話でキャラクターをどう生かしていくかということがありました。香美市へ13体いただいていたんですけれども、龍河洞のリュウくんというのも縫いぐるみをつくって頑張って活動しておるんですが、今度香美市のキャラ総選挙というのをやることになりました。これは、はやりの総選挙でございますが、上位3つのキャラクターを原付のナンバープレートに活用しようという取り組みです。

アイデアを出していくことによって、やなせ先生のキャラクター、そしてやなせ先生のお仕事を伝え続けていくことになると思いますんで、またこういうことも頭に入れておいていただいて、何かあればやなせ先生のキャラクターを使うということでお願いしたいと思います。

以上、私の一切の質問とさせていただきます。

ありがとうございました。(拍手)

○梶原副委員長
以上をもって、依光委員の質問は終わりました。ここで午後2時25分まで休憩をいたします。

午後2時18分休憩

この記事へのコメント