梅原さんの話
仕事は、お休みに。
朝から畑の草刈をやって、午後から香北へ。
香美市生涯学習推進大会というイベント。
梅原真さんのご講演があるということで、初めて参加。

「早ね早おき朝ごはん」の舞台劇の後、香美市の活動発表。
「くずめ小☆学校応援団」
我が母校でもある楠目小学校で行われている地域住民を巻き込んだ活動で、地域が小学校教育のサポートをするというもの。
20年度から行われていて、学習支援(調理・ミシン・パソコンなど)、本の読み聞かせ・登下校時の見守り活動などを、地域のボランティアが担っているという内容。
ここには学校と地域の学習支援ボランティアを結ぶ、地域コーディネーター(楠目小学校支援地域本部)の組織がきちんとあって、すばらしい取り組みと感じた。
(地元なのに全く知らなかった。文部科学省から予算を引っ張っているらしい)
地域に、どれだけ優秀なコーディネーター(人と人を繋いで、新しい価値を作り出せる人)がいるかが、地域の力の差になって今後現れると思う(人口、住民の幸せ度など)
それから2つ目は香北中学校の梶ヶ森登山の発表。
3つ目は神池と大栃中学校の交流についての発表。
いなかに若い力が入って、地域が元気になるという事例が、香美市にもいくつかあるというのは頼もしい。FUSEでやっている夏祭りに若者を入れる活動も含め、いい流れになればと思う。
中学生が地元のお年寄りからぞうり作りを学んだり、料理を一緒に作ったりと交流したそうだ。防災マップと地元の伝承伝説マップの作成ということで、完成資料も配布資料にあった。若者の関心も地域に向いたのでは。
さて本題の梅原さんのお話。
前からお名前は存じ上げていたのだが、5月にたまたま仕事で梅原さんの隣のお宅を工事したので、近所周りという名目でご挨拶。
自分としては取り立てて話題もなく(応援してます。勉強させてもらってますというのも変だし)、梅原さんもなんのこっちゃと思ったことだろう。
さてさてご講演。
「マイナス1×マイナス1はプラスの1」であるということで、高知というマイナス(経済的豊かさ)に、東京の価値観であるプラスの1ではなく、「ひとひねりのマイナスな何か」を掛けて新しい価値観を作るというお話。
「ひとひねりのマイナスな何か」というのは、生き方・考え方への誇りと自信から生まれるのではないかと思う。
「これでいいのだ」という強い信念があれば、見る人が見れば凛とした姿に見える。
ただ自分の生き方に自信持っているかというのは、なかなか難しい。
また自分も含め、いいものをいいと言える「見る目」を失っている。
人がいいというから、じゃあ私もというのが多い。
でもデザインには、見方を教えてくれる力がある。
講演で色々な映像を見ていて改めて感じた。
梅原さんが最後に出された映像がこれ。



自分が先日、瓦に興味のない建築家さんに物申すということで作ったプレゼン資料でも使った写真。(実際は、建築士のみなさんは好意的でした)
自分が思う建築というのは、文化につながるものであるべきというもの。
文化に繋がる建築というのは、職人によって現場で生み出されるものであって、規格化されたものを設計図通り(プレハブ建築ね)作るというものからは生まれない。
上記写真は、壁に見える部分が後から増築されたのではないかと思われる。
だから軒が1列に。
家族が増えた際に増築するというのは、日本建築ではよくあること。
最近では、新しい家に建てかえる。
プレハブ住宅は、増築できないから。
時間(世代をまたいでの)と職人の手仕事が、個性的な景観(地域性のある)を生み出す。
同じ写真を使ってということで、依光のセンスもまあまあ悪くないのかなと自信を深める。
最後に、本が出るということなので、是非読んでみてください。
自分も地元の本屋に並んだら買います。
(アマゾンが便利だけど、極力買える本は地元で)
ニッポンの風景をつくりなおせ
梅原真著
羽鳥書店
こちらもおススメです。
「シアワセのものさし」持ってますか?
日経ビジネスオンライン
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20091021/207732/
高知の地域づくりのルーツは、全て梅原さんの影響を受けているのだと思う。
もちろん依光も間接的に。
(直接お会いできる日が来ればいいなと思う)
追記 2010.10.09
9月30日にお会いできました♪
参照 2010.09.30日記
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